ラン科では珍しく栽培が容易なのに加え、花色が濃く美しいので日本全土で庭先などに植えられているそうです。 時期になると私たちの家の近辺でもあちこちの庭に植えられたものを見ることができます。
まさに栽培ランの代表格的存在ですが、野生種は少なく、滅多に見ることができなくなっているようです。 私たちも野生種であるとされているシランを見るのは今回が初めてです(ここに咲くものが、栽培種の種子が飛散して増えたものではないと証明する手立てはありませんが)。 大群生であったのですが、湿原の奥に咲いているので近づくことができません(湿原はもちろん木道以外は立ち入り禁止です)。 上の写真は望遠レンズで撮影し、かなりトリミングしました。
花はたくさんいたのですが... いかんせん、遠すぎました。
いつか近くで観察できたら、写真を追加したいと思います。
シラン
日当たりの良い草原や林縁に生育する。茎の高さは30〜70cm。茎の中央付近に3個前後の葉をつける。葉は披針形で長さ20〜30cm、5本程度の脈が目立ち、先端は下に垂れる。花は数個つき、濃紅紫色。唇弁は3裂し、ヒダが多い。観賞用として栽培されるため分布域が不明確になりつつあるが、本来の自生地は失われつつある。
2012.05.29 掲載