ギンランのメインページの写真がやや少ないので、いくつか追加しました。
ギンランらしき花を見つけたら、やはり距を確認することがよいと思います。
距がちょこんと突き出すのがギンランの特徴です。 見間違えやすいのが、ササバギンランです。 ササバギンランの距も突き出しますが、ギンランのように尖った感じではなく、低い台形状になっています。 また多くのササバギンランは苞葉が花序より上まで伸ばしていることからも識別できます。
次に見間違えやすいのはクゲヌマランですが、距がないと言ってよいほど低いことから識別できます。 そのクゲヌマランと最も間違えやすいのは、ギンランのペロリアです。 これは唇弁が弁化しており、距がまったくないことからクゲヌマランと間違われやすい(クゲヌマランのページ参照)。
ユウシュンランは距が非常に大きく、草姿も異なるので、見間違えることはないと思います。
ギンランの花は、なかなか大きく開いてくれません。 大半は半開もしないで終わってしまいます。 しかし運がよければ、#3のように大きく萼片を開いている花に出会うこともあります。
そんなギンランが見つかったら、とてもラッキーですから、ぜひ近くでじっくり見てやって下さい。
#5は貧弱な葉の個体、#6は元気な葉を持つ個体です。 このような差が発生する原因はいろいろあると思われますが、ギンランは葉で光合成を行い炭素源を生産するとともに菌根菌からの炭素源にも強く依存しています。 葉の面積や茎の高さ、花数などは、菌根菌の状態の影響も強く受けるようです。
2018.05.01 掲載