ミズオオバコ

 

水大葉子 トチカガミ科 ミズオオバコ属

Ottelia alismoides 絶滅危惧ll類(VU : Vulnerable)

ミズオオバコ  2013.09.14 愛知県 alt=95m
 ミズオオバコ  2013.09.14 愛知県 alt=95m

 

 東海地方に遠征し花さんぽしていたら、田んぼの脇の用水路でHiroが

ミズオオバコを見つけました。 初対面です。 かつては水田雑草の代

表格の一つであったとか。 それが水田の環境変化、ため池の埋め立て、

水質汚濁などにより激減し、絶滅危惧種に指定されるほど数が減ってし

まったようです。

 

 

 こんな風景の中での観察でした。 稲穂が垂れる

田園風景は、なんだか幸せな気分にさせてくれます。

水路にはミズワラビもいたし、近くの土手にはアイ

ナエが群生していました。減農薬の水田のようです。

 

 

 沈水性の一年草です。 本州、四国、九州に

分布し、主に水田や用水路、ため池に生えます。

 

 

 横に這うような走出茎はありません。 葉は根生し沈水性で、

形状は広披針形、長さ10〜30cm、幅2〜15cm。 水深により

大きさが変わるそうです。 かつて大型のものはオオミズオオ

バコとして区別されていましたが、今は区別しません。

 

 写真ではまったく見えませんが葉柄があります。 葉柄も水

の流れの有無により長さが変わるそうです。 また葉の縁は波

状に縮れるとのことですが、あまり縮れているようには見えま

せんでした。 これも環境による変異の範囲なのでしょうか。

 

 

 葉の間から花茎を伸し、8〜10月に水面に直径2〜

3cmの白色〜淡紅紫色を帯びた花を咲かせます。萼片

は3個で線形です。

 

 

 花は3枚の花弁を持ち、清楚な印象で美しい。

田園風景に合うと感じました。 花弁の中心付

近は黄色くなっています。 花は一日花です。

 

 

 花は両性花。 図鑑には雄しべは3〜6個、花柱は6個と

ありますが、どれがどれなのやら?  わかりませんでした。

 

ミズオオバコの苞鞘には波状に縮れた翼がある

 

 苞鞘(ほうしょう:包葉の葉鞘が固く変化したもの)に

波状の縮れた翼があるのが特徴です。

 

 

 遠征すると、普段は見ることができない植物をたくさん

観察できて本当に楽しいですね。 今年は引っ越しやイベ

ント、悪天候で遠征の回数はとても少なかったですが、思

い出に残る東海地方の花さんぽでした。 また行きたいな!

 

2013.10.23 掲載

 

コメント: 2 (ディスカッションは終了しました。)
  • #1

    みっちゃん (木曜日, 24 10月 2013 10:05)

    こんなに清楚な花が田の雑草扱いだったとは、知りませんでした。
    初見でしたのでとても感動しました。
    ありがとうございます。(男)

  • #2

    hanasanpo (金曜日, 25 10月 2013 01:04)

    みっちゃん、いらっしゃいませ!
    花さんぽは小さな発見の連続です。少しづつページを増やしていますので、また遊びに来て下さいね。

 

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  2013年9月14日 三河国花さんぽ