セツブンソウが咲きました! 毎年訪れている、セツブンソウが自生する北限と言われる地で見ることができました。 今年も元気に咲いていてくれました。
待ち焦がれた、春が来ました! 私たちの花シーズンは、毎年セツブンソウから始まります。 今年の花シーズンがスタートしました。
今日の花さんぽは、セツブンソウを通じて、悲しいことと嬉しいことが同時にありました。 花のページであるここには詳しく書きませんが... きっとDairy-Hiroダスに書かれることでしょう。
セツブンソウが縁でお知り合いになれた、佐野市のOさんご夫妻の裏庭です。自生地として有名な星野町から10kmほど離れた場所です。 定年退職され、裏庭の草を刈ったり落ち葉を掃除したりしたら、翌年から突然セツブンソウが生え出したそうです。 とにかくすごい数でした。 個人のお庭なので柵などもなく、好きな花に近づいてじっくり見ることができましたが、こんなに密度が高いので、花を踏まないように細心の注意が必要でした。
キンポウゲ科の中では最も早く咲き出します。純白の和紙のようにも見える清楚な花弁は、実は花弁ではなく萼片です。数は5個が標準ですが、数や形状の変異が多いです。 花弁は、2裂したY字形をし先端が黄色い部分です。花弁の根元付近は薄く紫色が入っています。花弁の内側には青紫色の葯をつけた雄しべがたくさん並んでいます。花の中央部に薄紅色をして突き出しているのが雌しべです。 小さな花ですが、このように色彩豊かで、見飽きることがありません。
横から見るとこんな感じです。 高さは5〜15cmほど。
花の下には掌状に切れ込んだ総包葉があります。
萼片の形にもいろいろ個性があります。 上の左側は萼片は幅が狭く、根元付近以外は重なり合いません。 また先端はとがった感じです。 一方右側は幅が広く全体的に丸っこい形になっていて、萼片の長さ方向の半分位まで、隣の萼片と重なり合っています。 自分で勝手に「とんがりタイプ」と「丸タイプ」と呼んでいます。 これらの中間形もあります。 星野町ではとんがりタイプと丸タイプが根生し、佐野市のOさんの裏庭では、丸タイプがほとんどでした。 しかしこれは私の大雑把な印象であり、しっかり数えて調べた訳ではありません。
花弁の形状にも個性があります。 左はY字に分かれる部分に黄色く、ごく浅く3列した舌状の部分があります。 一方右はそれがなく、非常に小さな突起が2つ見えるのみです。 小突起の先端はわずかに黄色くなっています。
この花弁の形状の違いについては、ネットを探し回ったのですが言及している方は見つかりませんでした。
以前メール版「花さんぽレポート」で、萼片がとんがりタイプの花は左の花弁を持ち、丸タイプの花は右の花弁を持つ、と書いたことがありますが、これも単なる個人の印象であり、裏付けとなるデータを取った訳ではありません。 きちんと調べたら、相関はないかも知れませんね。
セツブンソウは萼片の数の変異が多いようです。 標準は5個ですが、6個の花を見つけるのは難しいことではありません。 たくさん咲いている場所であれば見つかる可能性はかなり高いと思います。 上の写真では左が7個、右が6個の萼片を持っています。 萼片が多い花を探すのも、また楽しみの一つかも知れません。
8個の萼片を持つ花です。 いわゆる「八重咲き」と
言うのでしょうか? (ピンボケ写真でした)
もう少しお付き合い下さい。
10個の萼片を持つ花です。 上側の長い1片は
緑色が入り、形も少しおかしいですね。
この花は開花したばかりで、萼片の正確な数はわかりません。
おそらく8〜12個位ではないかと思っています。 それより、
雄しべの数の多さにビックラこきました。 正確にはわかり
ませんが、40個ほどはありそうです。
開花直前の赤ちゃんたち
べっぴんさんたちの後ろ姿
セツブンソウ
落葉広葉樹林帯の林床や林縁に生える多年草。 根生葉には長い柄があり、葉身は五角形で3全裂する。 裂片は2深裂し、さらに羽状に細裂する。 花は花茎に1個頂生する。 旧暦の節分の頃に咲くのでこの名がついた。 春先にだけ姿を現す早春植物の一つ。 夏場は地上部分が枯れてなくなってしまう。 石灰岩地に多い傾向があるが、非石灰岩地にも生える。
2011.03.03 掲載
2012年
掲載が遅れてしまいました。 2月26日のセツブンソウです。 場所は秩父市ですが、有名な自生地ではなく、あまり知られていないと思われる所で偶然見ることができました。 今年は例年より花が遅いようですね(今のところ)。