ワダンを見に、三浦半島は横須賀市の海岸に行きました。
今年は6月のタシロランの観察以後、何度か三浦半島を
訪れていますが、今回は初めての海岸です。 駐車場から
2分もかからず海岸に出ました。 周辺を探索すると海岸
脇の高さ数メートルの崖の上にワダンを発見!初対面です。
時期は若干遅かったようですが、まだ花が残っていました。
葉の形やつきかたがとても個性的です。 上の写真は何株もまとまっている
ように見えますが、実は全体で1つの株。 中央の根生葉は大きく、キャベツを連想させます。 なんだかうまそうです。 食べられるのかな?
根生葉の葉腋から放射状に側枝(そくし)を出し、側枝はやや斜上します。
側枝の先に花がつきますが、上の写真では4つの側枝にのみ花がついている
のが見えます。
2つ上の写真の右側の側枝を撮影したものです。
この側枝の高さは30cmほどで、上部ほど葉が密に
ついていました。 上部の葉は長さ5〜8cmほどの
倒卵形。 側枝の先端に直径1.0〜1.5cmの黄色の
頭花を密につけます。
別の場所で散策路脇にいた株。これも1つの株です。
中央付近に大きな根生葉が見えます。 側枝の長さは
70cm近くあるように見えましたが、斜めになって
いるので高さは50cmほどでした。 花は残っていま
すが、全体としてそう果が多かったです。
花は小さくかわいいです。 かなり密につきます。
この写真は花の数が少ない方と言えます。
舌状花と筒状花から成り、一目でキク科の植物だと
わかります。
まだ若い株。 何度見てもうまそうです。 しかしネットで
調べてみたら、実際に食べてみた人の話しが載っていました。
苦くて、とうてい食べられないそうです。 試さなくて、
よかったです。
ワダン
千葉・神奈川・静岡県と伊豆諸島に分布。 海岸の岩場や礫地に咲く多年草。 茎は太くて短く、根茎状になり、上部に根生葉をロゼット状につける。 根生葉はやや厚くてやわらかく、長さ8〜18cm、幅4.5〜7cmの倒卵形〜楕円形で先は丸い。 根生葉の葉腋から側枝を放射状に出し、側枝の先端に直径1.0〜1.5cmの黄色の頭花を密につける。 花期は9〜11月。 ワダは古語のわたつみと同じく海を指し、海外に生える菜のワダナが転じてワダンとなったとする説がある。 このため漢字で「海菜」と表記する解説もあるが、正しいかわからないのでここでは漢字名を記さない。
2010.11.29掲載
ワダンが掲載されたページ
Dairy-Hiroダス