8月3日 霧ヶ峰 p.3/3
.
ハバヤマボクチは初対面です! 見てすぐオヤマボクチを連想しました。 まだ蕾の状態。 総苞片が尖り触ると痛いです。 白っぽい綿毛が密生しています。 高さは1m以上になります。 花が咲くのは10月頃で、全体が黒褐色に変わるようです。
.
真夏の日差しの下で、クサフジの青紫色が涼しげです。 グラデーションが美しい。蔓性の多年草。 名は花や全体の姿がフジに似ていることによりますが、フジと違って花序は上向きに立ち上がります。 小葉は18-24枚。
ヤマハッカの上唇は4裂して立ち上がり、濃い青紫色の線状の斑点があるのが特徴です。 下唇は2裂して前方へ突き出し、縁は内側に巻き込むようになります。
.
この花を見た2008年当時はヤマノコギリソウとしていました。 今回web版を作成するにあたり見直したところ、頭花が大きさなどからノコギリソウであろうとの結論に至りました。
初対面の花の連続です。 キンバイソウの名の由来は梅に似た黄色い花だから。 黄色と言ってもやや朱色が混じり独特な色合いです。 花はけっこう大きく、緑の湿原によく映えます。 花弁に見えるのは実は蕚で、中央付近に雄しべより長く棒状に立ち上がるのが花弁です。
.
花さんぽの喜びの一つは、見たことの無い花に出会えることです。 ずっと見たくても見れなかった花に、思わぬ場所で偶然出会えた時は、最高にうれしいものです。 バアソブもそんな花の一つ。 八島ヶ原湿原を1周し、もう出ようとする際、木道脇で他の草に絡み付いているのを偶然見つけたのです。 思わず「バアソブだあ!」叫んでしまいました。
キキョウ科、ツルニンジン属。 "ソブ"は長野県の方言で、ソバカスのことで、花冠の内側の斑点を老婆の顔のソバカスにたとえたものだとか。 すごいネーミング根拠です。 とても良く似た花で、ジイソブ(ツルニンジン)がある。 こちらもまだ果実と思われるものしか見られていません。 バアソブの方がジイソブより出逢う機会は少ないと聞きます。 先にバアソブに出会えてしまいました。 ジイソブにも、いつか出会える日を楽しみにしています。
今回は「信州 初花さんぽ」の初日でしたが、お初の花の連続で、何とも幸先の良い一日でした。 写真で紹介した以外にも、ノハラアザミ、ヨツバヒヨドリ、アキカラマツ、クサボタン、コウゾリナ、オミナエシ、ヌスビトハギ、イケマ、オオウバユリなど、他種類の植物を観察することができました。 昔と比べれば減ってきているようですが、まだまだ豊かな霧ヶ峰の植生を感じることができました。
本ページはメール配信版の花さんぽレポート2編を元に
写真や文を見直し、web版として再編集したものです。
2015.04.04 掲載
BOGGY (土曜日, 04 4月 2015 07:30)
今日は。
驚きましたよ。2008年8月1日から3日まで、私は例のキャンプ場でキャンプをしていたのです。
なんとhirokenさんの最初のページのヤナギランの写真は私と全く同じ場所から撮ってますね。
もしかしてすれ違っていたかもしれないので、2008年から何かご縁が始まっていたのかもね。
実は、この場所のヤナギランはこの年を最後に消滅しています。
だからこの写真は非常に貴重な写真なのです。
2010年にこの場所に行った時の写真では数本のヤナギランが咲いているだけでした。
霧が峰キャンプ2010
http://quinel.blog101.fc2.com/blog-entry-62.html
hanasanpo (日曜日, 05 4月 2015 19:49)
BOGGYさん、7年前の同じ日に同じ場所にいらしていたとは、すごい偶然ですね。
本当にどこかですれ違っていたかも知れませんね。
しかも同じ場所のヤナギランも撮っていたとは。
世間は狭いですね〜。
ヤナギランは別の場所で数を増やしていたりすると、いいのですが。