8月3日 霧ヶ峰 p.1/3
6月の『福島県初花さんぽ』に続き、いよいよ2008年のメインイベントの一つである『信州 初花さんぽ』です! 今回のような気合が入った(?)花さんぽは、信州では初めてなのです! 天候にも恵まれ、絶好の花さんぽ日和です。 午前中は360度の展望も素晴らしい「忘れ路の丘」、午後は日本最南端の高層湿原である、八島ヶ原湿原を中心に花さんぽしました。
上の地図の界隈を散策しました。
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道の駅ならぬ「霧の駅」に車を置き、『忘れ路の丘』と呼ばれる緩やかな斜面をブラブラ歩いて行くと、多様な花たちが咲いています。 その中に、枯れたような色の植物を見つけました。近づいてよく見ると、なんとシュロソウです。 いきなりのお初の花、ラッキー! 高さは80cmほどでした。 周辺を見回しましたが、この1株しか見つりかりませんでした。 数は多くなさそうです。
名前の由来は、根元にシュロのような毛が付くからだそうですが、根元の写真は撮り忘れてしまいました。 雄花と完全花が同じ株につきます。 完全花は茎の上部に、雄花は下部につきます。 右上の写真は茎の中程より上の花なので、完全花と思います。 完全花とは萼、花弁、雌しべ、雄しべが揃っている花です。 雌しべがなく雄しべだけの花は、雄花です。
シュロソウは、アオヤギソウの変種です。以前野反湖で見たアオヤギソウ(→)と比べてみました。 なるほど、色以外は全体の姿も花もとても良く似ています。
他にも本種の仲間がいます。コバイケイソウです(→)。
野反湖で見た花の写真が右の写真。 これも雰囲気はかなり似ていますね。 やはりみんな同じ属の親戚なのだねえ。
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斜面のそこかしこに、エゾカワラナデシコの淡紅色をした美しい花が咲いていました。 カワラナデシコとは少し違って見えたので、エゾカワラナデシコであると思いました。 しかし後でよく調べてみると、カワラナデシコに見える花もあったのです。 そこでもう少し詳しく比較してみました(下の写真)。
花弁の間隔などは、栄養状態その他諸条件で変異がありそうなので、参考程度に留めてください。 しかし苞の数は、両種の識別ポイントの一つとなると思います。 どうやらここでは、エゾカワラナデシコとカワラナデシコが混生しているようです。
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アカバナシモツケソウは、シモツケソウの高山型変種です。 高原の緑と濃いピンク色のコントラストが美しく、一際目を引きます。 初対面の花でした。
シモツケソウも美しい花ですが、この花の方が色が濃い。 4〜5弁の花に、長い雄しべが多数付くので、まるで毛羽立っているように見えます。
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オニシモツケの高さは1.5〜2.0mになります。 葉は茎に互生し、掌状に5裂します。 花期は6〜8月で、白色〜淡赤紫色の小さな5弁花を散房状につけます。
アカバナシモツケソウと並んで咲いていたら、紅白でさらにきれいだったでしょうね〜(並んでは咲いていませんでした)。
マツムシソウは、野反湖では秋の訪れを感じさせる花ですが、ここではもう咲いていました。 とても清楚な薄青紫色の花。 旧来の分類体系では、マツムシソウ科です。
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このウツボグサは花が大きく色も濃い感じなので、タテヤマウツボグサである可能性も捨てきれないと思いましたが、短いながらも葉柄があるので、ウツボグサですね。
クルマバナは初対面かな? と思いましたが、2004年7月に日光で見ていました。
その時は真夏の野反湖 その2!でも登場して頂いた、Hさんの「定年退職送別キャンプ」でした。 もちろんテガタチドリを発見したあのSさんも一緒。 当時お二人は花にはまったく興味が無く、撮影する私を置いて、ずんずん先に歩いて行ってしまい、慌てて追いかけることの繰り返しだったことを思い出しました。