10月18日 雪国植物園 p.2/2
ガマズミがすごい数の果実をつけていました。 色も鮮やかで、とても目立ちます。 果実は熟すと甘酸っぱくなり、果実酒などにも使われるようです。 どうして、鳥たちが食べてしまわないのかな?
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ボントクタデは、垂れ下がった長い花序に紅色の花をつける姿が特徴的です。ボントクとは愚か者のことで、よく似たヤナギタデには辛みがあり香辛料に使えるのに対し、本種は辛みがなく役に立たないからだそうです。 人間の身勝手さが現れているようなネーミングで、ちょっとかわいそうです。
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アケビの果実の大きさは、大人の手の平に乗るほどでしょうか。 厚い皮がパッカ〜ンと割れて、種を包んだゼリー状の液果が見えます。 このゼリー状の部分を食するのだが.. .ややイモムシチックに見えちゃったりします。
ツルリンドウの茎は紫色を帯び、地面を這ったり他の草や木に絡まり、数10cmの長さになります。 葉腋に白に近い薄紫色の花をつけます。 花冠の長さは約3cmで、5裂します。
花も咲いていましたが、果実もたわわに実っていました。 他には無い、なんとも言えない色艶で美しく、秋の山の宝石のようです。 リンドウの仲間の果実は熟すと裂けて種を蒔き散らす、蒴果(さっか、さくか)が多いです。 蒴果は目立つ必要がなく、実際目立ちません。 本種は少数派の液果ですが、液果は鳥などに食べてもらい種を運ばせる必要があるので、目立つ色をしているのでしょうね。
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アケボノシュスランは、約1ヶ月前に北関東の高原で初めて見ることができた花ですが、ここでも咲いていてくれました。 白い花弁に、ほんのり肌色のような色が入
ります。 なかなか他に見ない色合いです。 花の姿が、どうしても親鳥にエサをねだる幼鳥の口ように見えてきてしまいます。 そう見えませんか?
雪国植物園では、まだまだ多くの花を見ることができましたが、以前報告した花が多いのでこれでお仕舞い。 園を出て、新発田市の義弟宅に向かいます。 新潟の道は広く、空いているので快適なドライブです。 夕方には着き、5ヶ月ぶりの再会を喜び合いました(大げさ?)。 義弟のTちゃん夫妻、一人息子のAちゃん、お母様、そして新しい家族である、トイ・プードルのムギと一緒に、楽しい夕げを囲みました。 料理もお酒もみんなとてもおいしくて、たくさん頂きました。 今回もご馳走さまでした、ありがとうございます!
さて、翌19日は久し振りにみんなで花さんぽに行く事にしました。 場所は地元の義弟にお任せ。 新発田市内の、剣龍峡という静かな渓谷に案内してくれました。
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剣龍峡はほとんど観光地化されてなく、訪れていた人も
少なかったです。 しかし周辺の森はとても豊かで、好感
が持てました。 時期が遅く、花はいない... いや待てよ、
あの点々と白く見える白いものは? キッコウハグマだ!
うれしい初対面!
キッコウハグマは、白く風車のような形をした小さな花を付けます。 葉の形は五角形で亀の甲羅のようにも見えるので、この名がつきました。 蕾のようなものは閉鎖花で、日影に生えていると多くなるそうです。 閉鎖花は、花冠の一部もしくは全体が開かず、自家受粉してしまう現象のことです。
楽しく、充実した新潟県花さんぽでした。
2015.08.21 掲載( 当時のレポートを基に作成し直しました )
2019.05.02 ガマズミとオオカメノキの科名をレンプクソウ科からガマズミ科に変更。理由は、レンプクソウ科のページを参照のこと。