2007年9月 暮坂峠特集(群馬県中之条町) 1/4
東京の自宅から野反湖へのルートは、関越自動車道を渋川伊香保インターを下りたらすぐの中村の交差点を左折、県道35号を行きます。 この道は吾妻川を挟んで並走する国道353より狭いですが、渋滞が少ないと感じています。 渋川の市街地を抜ければ、開けてのんびりした風景を楽しめます。
道なりに走り続けると群馬原町に着きます。 ここには大きなスーパーやホームセンターがあり、野反湖でキャンプする時は食料やビールなどを調達します。 更に県道234号から55号に入ります。 「日本ロマンチック街道」の一部です。
道幅の広い気持ちの良い道が続きます。 しばらく走って道幅が狭くなる直線の終わりに左カーブがあり、これを曲がるといよいよ暮坂峠に向かっての登りが始まります。 道幅は次第に狭く、急勾配になり、タイトコーナーが増えてきます。 キュンキュン走って... 若山牧水の詩碑がある暮坂峠を越えれば、そこはもう六合村です。
峠の前後、車内ではこんな会話が交わされることがあります。 『 この辺、なんだか臭いね 』『 うん、かなり臭うね! 』。 もちろん、暮坂峠がクサイはずはありません。 におう、とは『野山の花が咲いていそうな気配がする!』という意味なのです。 野反湖には及びませんが、ここ暮坂峠の近辺にも小さなかわいい花たちがたくさん咲くので、見過ごせないのです。 気になるときは車を停めて近辺を探索します。 今号は2007年の9月に暮坂峠近辺の道路脇で出会えた花たちを紹介します。
クサボタンのくるくるカールしたかわいい花弁に見えるものは、実は蕚です。葉の形がボタンに似ているからこの名が付いたそうです。 茎の下部が木化する、落葉半低木です。
小さな花です。 名にタデとありますがアカバナ科です。 きれいな虫のよう。 小さい花は拡大して見ないと、その造形の素晴らしさはわかりませんね。
タニタデの果実は堅果。 卵球形で鉤(かぎ)状の毛が密生します。 ミズタマソウそっくりですが、果柄や茎に毛はなく、茎や葉柄が赤味を帯びるのが特徴です。
花さんぽ 2007-23-1