5月12日(土) 新緑の高尾山 (東京都)
5月連休は初めての写真展開催や、新潟県花散策ツアーとイベントが続き、今週末はゆっくりと家でくつろぐ.... のはもったいない、さりとて遠出するには遅い時間、そうだ近場の高尾山に行こう! となりました。
高尾山はこの小さな山域だけでイギリス全土を上回る種類の植物があると言われるほど植物相が豊富。 そして今回の目的は着生ランのセッコク。 果たして見つけられるでしょうか?
トップの写真は全体が緑色がかっているように見えますが、「色かぶり」しているのではありません。 新緑のフィルターを通した光で、本当にあたりが緑色に染まっていたのです。 新緑は本当に美しく、心が洗われる気分です。
いくつもある高尾山の散策路の中でも、今まであまり歩いたことのない6号路でセッコクが見られるかも! との事前情報から、ケーブルカー駅を右手に見て6号路に入り、探索開始。 ユキノシタなどを見ながらも注視するのは道の脇の木の上。 セッコクは木に着生するので、視線はいつも上の方を向くことになります。 ...しかし行けどもいけどもセッコクは見つかりません。 そう簡単に見つかるものではないとは思っていましたが...
そのうち、登山道脇に延々と咲き続けるシャガにもいい加減飽きて、狭い登山道を駆け抜けるトレイルランナーたちにもヘキエキし、「せっこく来たのにね...」などと言いながら6号路から撤退することにしました。
あの「トレイルランニング」、なんとかならないでしょうか。 なぜにハイカーや登山客でごった返す山で、あのような行為に及ぶのか? その神経が理解できません。 混み合う狭い登山道を、ドドドド!と何人もがとんでもないスピードで駆け下りて来る行為は、危険極まりないのは子供でもわかることです(ところが、いい歳をした年配者も混じっていたりする)。 他のハイカーを避けながら走るので、登山道脇の花たちも踏みつけられています! 高尾山のような山では、トレイルランニングは禁止すべきと思います。
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さて、そのまま帰宅する気も起きず、別ルートから山頂方向に登ってみます。途中でなんとエビネを発見! 見たかったエビネ! しかしどうしても、なんとしても近づけない、写真すら撮れない状況で、涙を呑みました。
山麓でタツナミソウを見て、上では4号路近辺をうろうろしましたが(トップの写真)、ギンリョウソウくらいにしか出会えず。 今日の高尾山は花がイマイチで、人も多いのでこれまた早々に下山することに。
あたりは暗くなりかけていましたが、このまま収穫ナシで帰るのではやはり気持ちが収まらない。 そこで高尾山の花散策のとっておきの場所に向かいました。 ハナネコノメの咲く場所です。 もちろん、ハナネコノメはもう終わっていますが、近辺は花が濃いのです。
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さっそくいました、ラショウモンカズラ! 初対面でした。 その他にもクワガタソウやヒロハコンロンソウ、ホウチャクソウなど見ることができました。 こんなことなら6号路を撤退した後、すぐここに回ればよかったなあ。
セッコクは残念ながら見ることができませんでしたが、初対面の花にも出会えたので、今日はこれでよしとするかな。 あたりもかなり暗くなって来たので、今度こそ帰路につくことにしました。
春の花々が一段落し、初夏の花にはまだ早いこの時期、花との出会いは少なめでしたが、新緑の中で気持ちのよい時間を過ごせました。(トレイルランナーを除けば、ですが!)
出会えた花たち(五十音順)
No. | 初 | 和名 | 漢字表記 | 科名 |
1 | ギンリョウソウ | 銀竜草 | ツツジ | |
2 | クワガタソウ | 鍬形草 | ゴマノハクサ | |
3 | コミヤマスミレ | 小深山菫 | スミレ | |
4 | タツナミソウ | 立浪草 | シソ | |
5 | ヒロハコンロンソウ | 広葉崑崙草 | アブラナ | |
6 | ホウチャクソウ | 宝鐸草 | ユリ | |
7 | ユキノシタ | 雪の下 | ユキノシタ | |
8 | ★ | ラショウモンカズラ | 羅生門葛 | シソ |
2011.12.31 掲載
クワガタソウが掲載されたページ
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