セツブンソウの白花品です。 いろいろあるセツブンソウの「変わり花」の中でも一際異彩を放つ花です。 上の写真では右端に通常品が咲いています。 シロバナは茎や茎葉のも淡緑色ですが、なんと言っても雄しべが白色であることが一番目立つ特徴です。
白色で大きな花弁のように見える部分は、他の多くのキンポウゲ科の植物と同様、花弁ではなく萼片です。 花弁は雄しべの周りに並んだ、小さなY字形で先端が黄色い部分です。 次の写真が見やすいと思います。
上の写真が白花、下の写真が通常品の花です。 先端が黄色の部分が花弁で、その基部は通常品は淡い紫色ですが、白花は白色です。 通常品の雄しべは濃い青紫色ですが、白花は白色〜淡いクリーム色です。 また写真ではよく見えませんが花の中心部にある雌しべは、通常品では薄紅色ですが、白花は淡緑色に見えます。
白花は、アントシアニンなどの色素を作る酵素の働きを決める遺伝子に異常があるのかも知れません。
白花は通常花と一緒に咲きます。 たくさん咲く場所でじっくりと見ていくと、見つかるかも知れません。 白花の出現率は、決して高くはないと思いますが、数万株に1株と言われるカタクリの白花よりは、出現率が高い気がします(データに基づかない、個人の勝手な印象です)。
2021.04.03 掲載