ミバエ科 ハマダラミバエ亜科
イヌビワハマダラミバエ
Acidiella diversa
標高1700mを超える山地で見つけました。 目的の花が見つかって、撮影も順調に進みほっとしていたところ、葉の上で、翅を広げた昆虫がチョロチョロ忙しなく歩き回っていたので、少し観察しました。
翅を横に広げているせいか、少しヨタヨタした感じです。 言葉では伝えることが難しいので、後で下の動画をご覧ください。 いったいこの昆虫は難なのか? 帰宅してからいろいろ調べて、どうやらイヌビワハマダラミバエであろうとわかりました。 自信はまったく無いですが、おそらく雄だと思います。
3枚の写真は動画から切り出したものです。 画質が悪いのはご容赦を。
体長は3〜4mmと小さい。 体色が黄褐色なので目についたのだと思います。 黒地の翅に透明な斑があります。 あっ、逆? 透明な翅に黒地の班があると表現した方がよいのでしょうか? その翅をほぼ真横に広げたままで歩き回る姿が面白いと感じました。
ネットで調べたら、本州、四国、九州に分布するそうで、「初夏にイヌビワで見られるという」とありました。 この写真は、樹木ではなく草の葉の上にいたのを撮影したものです。 イヌビワが近くにあったのでしょうか...?
HiroKenは樹木はほぼ観察対象外なので、イヌビワが近くに生えていたか、まったく覚えていません。 しかし調べてみると、イヌビワは「海岸や沿海の山地に自生する」とあります... おかしいですねえ、ここは海からはかなり遠い内陸部で、しかも亜高山帯の標高です。 イヌビワの解説が正しいのであれば、ここにイヌビワが分布しているとは考えにくい。 イヌビワハマダラミバエは、イヌビワがない地域にも分布するということなのでしょうね? 残念ながら素人には、わかりません。 昆虫も非常に奥が深いですね。
何度か動画を見ていて、気になる器官がありました。 胸部と腹部の境界あたりから、小さな肌色のしゃもじのような形状の器官が突き出ているのです(矢印部)。
これもあれやこれやとネットで調べてみたら、どうも「燐弁(りんべん)」と呼ばれる器官のようです。
短いですが、撮影した動画を掲載します。 よろしかったら、ご覧下さい。
2021.07.02 掲載