マダラガ科

 

ベニモンマダラ

 

Zygaena Fabricius

紅紋斑 マダラガ科 マダラガ亜科

準絶滅危惧

ベニモンマダラ  2011.07.24 山梨県南都留郡
ベニモンマダラ  2011.07.24 山梨県南都留郡

 山梨県の草原で、キク科のカセンソウを見つけて撮影していると、赤い模様の羽を持つ昆虫がたくさんいました。ガの仲間に見えましたが、ガは通常地味な色をしていることが多く、また夜に行動するのに対して、この昆虫は翅に赤い紋様がありかなり目立ち、昼間に行動していることから、外来の昆虫ではないか?と思いました。黄色い花にとまっていると、更に色のコントラストが増します。

 

ベニモンマダラ  2011.07.24 山梨県南都留郡
ベニモンマダラ  2011.07.24 山梨県南都留郡

 

 以前ヨコヅナサシガメを初めて見たとき「なんじゃこりゃ?こんなの見たことない!」と思いまして、後で調べたらやはり外来種でした。今回も同様に「なんじゃこりゃ?こんなの見たことない!」と思いましたので、自然と外来種ではなかろうかと思った次第です。

 

 しかし後でネットで調べまくりましたら、歴とした国産種であることがわかりました。日本特産ではありません。分布は大陸では北朝鮮、 中国東北、シベリア南東部に隔離分布し、日本では北海道と本州の東北地方、関東と中部山地に局所的に分布するようです。地域によっては絶滅危惧種に指定されています。関連情報はこちらへ。

 

 昼行性のガで、幼虫はクサフジを食草とします。そう言えば草原にはクサフジらしき花が咲いていましたが、詳しく見ませんでした。よく調べていたら、幼虫にも出会えたかも知れませんね。

 

 カセンソウの花の蜜を一生懸命吸っていました。けっこう近づいて撮影することができました。この色合いは一度見たら忘れられません。蜜を求めて花から花へ飛びますが、あまり速くはなく、翅をこまかく羽ばたかせてぷわ〜んとゆっくり飛ぶ感じ(ビデオでもないとわかりませんよね)。

 

2011.07.26 掲載