ウスバシロチョウ
Parnassius citrinarius
薄翅白蝶 アゲハチョウ科 ウスバアゲハ亜科 ウスバシロチョウ属
五月の穏やかな日差しの日に、ふわりふわりと飛ぶウスバシロチョウを見つけました。 名にシロチョウと付きますが、シロチョウ科ではなくアゲハチョウ科です。 別名ウスバアゲハ。 ウスバシロチョウ属(Parnassius)は氷河期の生き残りと言われているそうで、日本には3種います。 本州で見られるのは本種のみ。あとの2種は、北海道にいるウスバキチョウとヒメウスバシロチョウです。
翅は半透明で、向こう側が少し透けて見えます。 前翅長は25〜35mm。蛹ではなく卵で越冬し、幼虫はムラサキケマンなどを食べて育ちます。
かなり毛深いチョウです。 背中から胴体を見ると
黒いですが、横から見ると黄色い毛が目立ちます。
関東地方では5月頃、いろいろな場所で見ることができます。
2010.12.31 掲載
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ギフチョウ
Luehdorfia japonica
岐阜蝶 アゲハチョウ科 ウスバアゲハ亜科 ギフチョウ属
絶滅危惧ll類(VU)
早春の雑木林に現れる、とても美しいチョウです。
飛翔する姿はなんどか目にしたことはありますが、撮影できたのはこの写真だけです。「春の舞姫」「春の女神」などとも称されますが、この女神様は大変すばしっこくて、私のようなシロウトにはなかなかよい写真が撮れません。 この時女神様は喉が乾いて水を飲んでいたようで、わずかな時間ですがじっとしていてくれました。
よく似たチョウにヒメギフチョウがいます。念のため調べましたが、いろいろな特徴からギフチョウであることは間違いないと思います。
ギフチョウ研究会のギフチョウ属 Luehdorfia (リュードルフィア) とはどんな蝶かを参考にさせていただきました。(最終閲覧:2016/05/15)
成虫はカタクリなどの花を訪れ吸蜜します。幼虫の食草はウマノスズクサ科カンアオイ属のミヤコアオイやヒメカンアオイなど。 ライフサイクルが興味深いです。 早春のうちに交尾・産卵・幼虫期間も終わらせ蛹になり、以降夏・秋・冬を蛹の状態で過ごすのです。 このライフサイクルは、成虫が蜜を吸うスプリングエフェメラルと呼ばれる早春の花々、すなわちカタクリ、アマナ、アズマイチゲ、イチリンソウ、そしてジロボウエンゴサクなどの植物と非常に似て興味深いものがあります。
2011.01.07 掲載
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