野山に自然に咲く花のページ
5月26日（日） 私は忘れない
今日突然に訃報が届いた・・
その知らせに、半狂乱のように泣き出してしまった。
約20年も私の髪をカットしてくれている美容師さんだ。
Hiroダスにも登場したこともあります。
Kenと一緒になってからは夫婦二人してお世話になっている。
学年だと２つ下ですが、歳は一歳しか変わらない・・
かつては有名店のカリスマ美容師でもあり、人気の先生だった。
まだ下積み時代の大沢たかおと雑誌に掲載されたりしていた。
そんな輝かしい若かりし頃を自慢するでもなく、
冗談で交わし、それでいて丁寧な言葉遣いでお客様をもてなす。
髪が多くて硬い私のヘアスタイルも、
レザーを使っての巧みな技術で仕上げてくれた。
無駄なおしゃべりもせず、気さくで優しい人柄が大好きでした。
一週間前にフェイスブックに自分の大きなアップ写真を載せていた。
先生・・たった2日前に「お待ちしています」って言ったじゃない。
「亡くなったので予約はキャンセルで・・」なんてセリフ聞きたくなかったよ！
予約は取り消さないよ。
またいろんなお話しながら髪を切ってよー
結婚生活に恵まれなかった・・
４０になって生まれた子供たちが、どんなに可愛かっただろうか。
私にほろりと言ったよね。
「子供たちが帰ってしまい遊んでいたおもちゃを見ていると、
涙が出てくる」って・・
寂しかったのね・・ そんな気持ちをはっきり言ったことは
なかったけれど、すっかり涙もろくなったと言った言葉には、
先生の計り知れない気持ちが伝わった・・
2日前・・ 普段はさらりと予約の電話を入れるのだけど、
なぜか今回は無性に「早く電話しなきゃ」という気持ちが強かった。
朝から2度かけて出なかった。
妙に不安がよぎって、会社にいるKenに
「どうしたんだろうー？電話に出ないと」メールした。
「休みの日じゃないのにおかしいな」と返事・・
3度目にやっと出た。
「先生どうしたの？ 具合悪くてお休みなの？」
「いや、大丈夫ですよ」でもなんだか鼻声で体調が
良くなさそうに思えたのだ。
昨夜から疲れて眠いのに、なんか寝つきが悪く・・
「すみません」と誰かが謝るようなとても妙な気分のままだった・・
嫌な予感なんて当たって欲しくなかったよー先生・・
一緒に歳を重ねて、ばーさん、じーさんになっても
カットして欲しかった。
長いお付き合い・・ たまに会う友人よりも、よく私を知っていたね。
先生に髪を切ってもらい、
足利の低山ドライブはお決まりパターンだった。
５月の足利に美しく咲き誇っていた、カザグルマを先生に捧げます・・
無垢で白い色が先生の心
大輪を広げて女性たちを美しく磨いた先生の手だ
パパになった先生は愛に溢れていた
平凡でささやかな家庭でよかったと願っていた
先生の魂を受け継いだ子供たちが健やかに成長していくことを祈ります
希望をのせてカザグルマは回ってくれるかな
車が好きな先生・・ハイウェイを先にかっ飛ばして行ってしまった。
先にゴールで待っててよ。
伸びすぎた髪をすぐにカットしてよね！
ありがとう先生
私は一生忘れない
あなたの笑顔
あなたの真剣な手さばき
あなたの優しさ
（ Hiro ）
自分の体で自慢できるところはただの一つもないけれど、
あなたにカットしてもらった髪型だけは、密かに自慢だった。
超腕利きの美容師とすばらしい友人を一度に失った。
48歳じゃ早すぎるよ。
無念だったろうね。
今まで本当にありがとうね。
もう言葉もありません。
ずっと一生懸命働いてきたから... どうかゆっくり休んでください。
（ Ken ）
