2009年に長野県の菅平にオキナグサを見に行きました。 菅平の植物に大変お詳しい、あるペンションのご主人に自生地を案内していただきました。 アオチドリはそのペンションの近くに自生していたもので、初めて見ることができました。
アオチドリには花が緑色と紫褐色のタイプがあるようです。 出逢った花は、紫褐色のタイプでした。 ランの中では、地味な部類に入りそうですが、新しいランに出会えると、とにかくうれしいものです。
花は唇弁が大きく、目立ちます。 側花弁は兜型の萼片に
隠れてよく見えません。 唇弁は後方に反り、先端が花茎に
くっつくほどです。 まるで唇弁をつっかえ棒にして花を支
えているように見えました。
唇弁の先端部は3裂します。 中裂片はとても小さく、
少し離れると3裂ではなく2裂しているように見えます。
アオチドリは、花柄子房を180°ねじらせ
唇弁を下側につける「標準タイプ」です。
花柄子房に縦の線が入っているので、
ねじれていることが判別し易いです。
2010年には八ヶ岳山麓で緑色タイプの花を見ることが
できました。 少し時期が遅く終わりかけだったのが残念。
アオチドリ
やや湿った林内に生える、高さ20〜50cmの多年草。下部に鱗片葉が数個あり、葉はその上に3〜5個互生する。茎頂に薄緑色または紫褐色の多数総状につける。苞は葉状で花より長い。唇弁は長さ約1cm、先端は3裂し、中裂片は微小。距は短い。北海道、本州(北部・中部地方)、四国に分布。花期は5〜7月。別名ネムロチドリ(根室千鳥)。 [*1] 近年、ハクサンチドリ属に含めるとする考えも方も出てきている。
2012.04.05 掲載
テガタチドリ、ノビネチドリ、ハクサンチドリの3種を比較!