山地の林内に生える常緑の多年草です。 分布域は本州(静岡・長野・岐阜・石川・富山の各県)と、紀伊半島、四国。 花期は4月です。 和名は、カンアオイの仲間の中ではやや小型であることから「姫」がついています。
葉は腎円形〜広卵形で長さは5〜8cm 、幅は4〜7cm。 基部は
心形です。 先端は丸い葉が多いですが、とがるものもあります。
全体的に小さい印象です。
丸っこい形の葉が多い。 葉はギフチョウの幼虫の食草です。
葉の裏に卵が産みつけられているか、確かめればよかったな。
地面に接するように花を付けます。 花の下には苞が見えました(矢印部)。
萼筒は短い筒形または鐘形で、長さは7〜9mm。 上部にくびれはありません。
萼裂片は三角状卵形で鈍頭、開出します。 萼筒の入口には
環状に隆起しています。 萼筒内面には18〜21本の縦の隆起線
があり、横方向の隆起線とともに格子状になります。
花柱は6個が合着し花の中心で柱状になります。 長さは萼筒と
ほぼ同長。 先端はつの状になります。 雄しべは12個あります
が、上の写真ではよく見えません。 ところでこの花は萼筒開口
部の形状が六角形のようになっていることに気が付きました。
2015.12.26 掲載