ヒメカンアオイ

 

姫寒葵 ウマノスズクサ科 カンアオイ属 カンアオイ節

Asarum fauriei var. takaoi

日本固有種

ヒメカンアオイ  2013.04.20 長野県
 ヒメカンアオイ  2013.04.20 長野県


 山地の林内に生える常緑の多年草です。 分布域は本州(静岡・長野・岐阜・石川・富山の各県)と、紀伊半島、四国。 花期は4月です。 和名は、カンアオイの仲間の中ではやや小型であることから「姫」がついています。

 

ヒメカンアオイ  2013.04.20 長野県
 2013.04.20 長野県

 

葉は腎円形〜広卵形で長さは5〜8cm 、幅は4〜7cm。 基部は

心形です。 先端は丸い葉が多いですが、とがるものもあります。

 

ヒメカンアオイ 2010.04.05 岐阜県
 2010.04.05 岐阜県


 全体的に小さい印象です。



丸っこい形の葉が多い。 葉はギフチョウの幼虫の食草です。

葉の裏に卵が産みつけられているか、確かめればよかったな。



地面に接するように花を付けます。 花の下には苞が見えました(矢印部)。



 萼筒は短い筒形または鐘形で、長さは7〜9mm。 上部にくびれはありません。



 萼裂片は三角状卵形で鈍頭、開出します。 萼筒の入口には

環状に隆起しています。 萼筒内面には18〜21本の縦の隆起線

があり、横方向の隆起線とともに格子状になります。


 

 花柱は6個が合着し花の中心で柱状になります。 長さは萼筒と

ほぼ同長。 先端はつの状になります。 雄しべは12個あります

が、上の写真ではよく見えません。 ところでこの花は萼筒開口

部の形状が六角形のようになっていることに気が付きました。

 

2015.12.26 掲載